今では社会のあらゆるところでIT技術が活用されていますし、端末を持つことも当たり前とされています。
こうした中で取り残されていると思われがちなのが高齢者の存在です。
一方で、最近の高齢者はパソコン教室に通う人も増えているし、携帯電話の普及率も上がっているという方もいます。ある一部分を切り取ればどちらも正しいといえますが、今後20年、30年先のことを考えれば、現在IT技術を享受している、あるいはIT技術を開発している側が高齢者となっていくのですから、この問題もいずれは解消されていくと思われます。
既に高齢化社会のなかでIT技術をどのように取り入れるのかの議論がなされ、実際にさまざまな取り組みがなされています。
その1つに、ツイッターを活用して一人暮らしの高齢者を見守ろうとするものがあります。
もともとは商店街の若い層が1つのコミュニティを形成して情報を発信しようと始めたものですが、単なる個人間の情報交換から発展することが無く、ネットワークと呼べるものにはなりきっていませんでした。
商店には店番のような空き時間もあり、この時間を利用して一人暮らしの高齢者とのコミュニケーションを図ろうと考えたわけです。
ただツイッターをはじめましょうでは誰もフォローしてくれませんが、一人暮らしの高齢者にとって、いつからだの偏重が起こるかわかりませんし、普段の生活においても若い世代には分からない不便を感じることもあります。
そうしたことを見守ってくれる存在があるということは生活をする上でとても心強いものです。こうしたコミュニケーションは人間関係が希薄な現代にあって新たな関係性を生み出しています。反対にあれこれ詮索されるのを嫌う現代人にとって緩い繋がりは適度なコミュニケーションの場として受け入れられ易いものといえます。